見沼通船堀

沼の新しい田んぼで取れたお米を効率よく江戸に運ぶには船が一番でした。

ところが、船で運ぶには、見沼田んぼの中央を流れる芝川から江戸湾(東京湾)に出なければなりません。
しかし、見沼代用水は芝川より3mも高いところを流れています。
そのままでは江戸からお米を取りに行く船は代用水に入れません。

そこで、弥惣兵衛は代用水と芝川の間に通船堀という閘門式(こうもんしき)の運河をつくり、水位を上げ下げして、船が行き来できるようにしました。
見沼通船堀は、わが国で一番古い閘門式運河といわれていますが、同じ仕組みのパナマ運河より約180年も前の1731年に造られたのですから驚きです。

見沼通船堀は、さいたま市の誇る国指定の文化遺跡なのです。

1998年に復元された見沼通船堀
③が角落板(かどらくばん)

①船を閘門内に入れる。

②船が中に入ると③のように「角落(かどらく)」という板を何枚も入れて、高いほうから流れてくる水をせき止める。閘門に水がたまるごとに水位が上がり、船は上に上がる。

④の高さまで水がたまると、船も水の高さまで上がるので⑤のように低い芝川から高い代用水に船が行けるようになる。

閘門開閉実演開催
2019年8月21日

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